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スザルル 死にネタ
廃屋。
鈍く光り輝く月明かりに照らされて、僕はゼロと二人きりで立っている。
追い詰めた。
全てが終わる、そう、思った。
銃口を向ける僕に、彼は笑う。
「枢木准尉。お前に私が撃てるか」
「何を…っ」
そう言うと、彼は己の容貌を隠す仮面に手をかけ、何の躊躇もなしに取り去った。
白い肌。
漆黒の髪。
アメジストの瞳。
全てに見覚えがあった。
なんで。
どうして。
「ルルーシュ…ッ」
廃屋。
鈍く光り輝く月明かりに照らされて、僕はゼロと二人きりで立っている。
追い詰めた。
全てが終わる、そう、思った。
銃口を向ける僕に、彼は笑う。
「枢木准尉。お前に私が撃てるか」
「何を…っ」
そう言うと、彼は己の容貌を隠す仮面に手をかけ、何の躊躇もなしに取り去った。
白い肌。
漆黒の髪。
アメジストの瞳。
全てに見覚えがあった。
なんで。
どうして。
「ルルーシュ…ッ」
さいごに見た君の笑顔は涙が出るほどかなしかった
「…嘘だっ!」
嘘だよ。
そう微笑んでくれたなら、僕はどんなに楽だっただろう。
君が僕に与えてくれた全てのものは嘘だったのか。
僕等が過ごしたあの日々は偽りだったというのか。
呆然と立ち尽くす僕に、彼は平然とした態度で残酷な現実を突きつけてくる。
「現実から目を逸らすな、枢木准尉。ゼロは俺だ」
仮面を外し、話しかけてくる彼が口にする己の呼び名は、いつものような柔らかい音はなく、背筋が凍りつくような、低く、冷たい音がして。
胸が張り裂けそうだった。
まっすぐ見つめてくるその瞳は変わらず強い光を宿していて、嫌でも現実なのだということを突きつけられる。
「嘘だっ」
「嘘じゃない」
「嘘だ…!!」
こうして会話を続ける間にも、僕に向けられる銃口は下ろされることはなく。
受け入れられないこの状況に、必死で否定する僕に彼は無惨にもすぐさま肯定の意を返す。
「僕は…っ、僕…は、俺はっ」
右手に持つ銃を力任せに握り締めればきしきしと軋む音がした。
僕を見る紫は未だ冷めた色を宿したままで。
「ルルーシュッ、俺は君を傷つけたくて、君と敵対したくて、軍に入ったわけじゃない!ただ君を守りたかった、ルルーシュ、君とナナリーに幸せになって欲しかっただけなんだ…っ」
だから、もうこんなことは止めてくれっ
言い募る僕にルルーシュは笑みを浮かべながら一歩、また一歩と近づいてくる。
「無理だ、無理だよ。遅すぎた。何もかもが遅すぎたんだ」
そう言って彼は手に持つ銃をゆっくりと僕の額に向けてくる。
その瞳には一切の迷いもない。
「ルル…ッ」
「どうした、枢木准尉。お前の狙いはココだろう」
彼は左手で己の胸を指し示す。
まるで打ち抜けとでも言うように。
「僕に…、君に銃を向けろというのか」
「出来ないのか」
「…っ」
出来ない。
出来るはずがない。
僕が、ルルーシュを…撃つ?
「出来るわけがないじゃないか…!」
叫び、俯く僕に、彼は嘲笑うかのように言葉を浴びせる。
「甘いな…。甘いぞ、スザク」
「…っ」
ルルーシュに顎を掴まれ、顔を上げさせられると、僕の瞳と彼のそれが交わった。
その瞬間、何も考えられなくなる。
必死で自分を保とうとしても意思に反して自分が操られるような。
身体がどこかに吸い込まれるような、そんな感覚が。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」
耳からではなく、直接脳に声が響いた。
今度こそ何も考えられなくなって。
「俺を…殺せ。…スザク」
「Yes, your highness」
ばんっ
自分が放った銃声が遠いところで鳴り響いた。
刹那、唐突に目の前が暗くなる。
薄れゆく意識の中で、朱に濡れるルルーシュが口を動かしたのを視界の端で微かに捕らえた。
「スザク、俺は…幸せだった」
目覚めた時には、冷たくなったルルーシュが僕の腕の中で微笑んでいた。
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