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スザク*♀ルル パラレルです
ありえない。
今、目の前に起きていることが僕には俄か信じることが出来なかった。
唖然と立ち尽くす僕を尻目に周りの人間は早朝ゆえか慌ただしく動いている。
時々、立ち止まっている僕を怪訝な視線で見てくる者もいるが今の僕にはそんな事を気にしていられる余裕なんてなかった。
「えっ、待って、何コレちょっと夢っ?!」
「うるさい」
「…ったぁー!」
だって、今、僕の目の前には人が宙に浮いているという不可思議かつありえない現象が起こっているのだ。
ありえない。
今、目の前に起きていることが僕には俄か信じることが出来なかった。
唖然と立ち尽くす僕を尻目に周りの人間は早朝ゆえか慌ただしく動いている。
時々、立ち止まっている僕を怪訝な視線で見てくる者もいるが今の僕にはそんな事を気にしていられる余裕なんてなかった。
「えっ、待って、何コレちょっと夢っ?!」
「うるさい」
「…ったぁー!」
だって、今、僕の目の前には人が宙に浮いているという不可思議かつありえない現象が起こっているのだ。
ナツノ幻影 【前】
あまり人気のない公園へと移動する。
隣を歩く、というより浮かんでいる彼女に目を向ける。
地上には足が一切着いていなくて。
文字どうり浮かんでいるのだ。
年頃は僕と同じぐらいで、漆黒の髪を持つ、紫色の瞳が印象的な女性だった。
どうやら彼女の姿は僕にしか見えないらしく、あのままあそこにいれば空中に話しかける僕は変人扱いだ。
そのまま放って置こうかとも思ったが、彼女の瞳が僕を押しとどめた。
あの紫色の瞳の奥に翳った色を見つけてしまったのだ。
なんて。
言っては見るけれど。
いや、実際それも事実ではあるのだが、ぶっちゃけた話、彼女の容姿が僕の好みど真ん中だったのである。
気がついたら僕は彼女と一緒にこの公園に来ていたのだ。
「君さ、初対面の人間をいきなり殴るなんてどういうことかな」
「ぎゃあぎゃあ騒ぐお前が悪いんだ。恥ずかしい」
「…君ね。で、君は何?どうしたの?」
「どうしたのって、見れば分かるだろう。所詮幽霊って奴じゃないか」
「…幽霊って」
確かに宙に浮いているし、心なしか透けている気がしないでもない。
この際触れられることに関しては考えないで置こう。
ただでさえ回らない頭が回転しっぱなしでもうどうしようもない。
驚いている僕をよそに彼女は口を開く。
「まぁ、私は信じないけどな。そんな非科学的なこと」
真っ向からの否定に僕は再び驚かされた。
まさか自分で口にしといてあっさりと否定の言葉が出るとは思わなかった。
確かに幽霊なんて信じがたいことだけど。
実際目の前の少女は浮いているのだ。
信じないわけにはいかなかった。
「君ね…自分のことでしょ」
「なんだ、文句でもあるのか。枢木スザク」
「え…なんで、僕の名前、」
「知らない」
「知らないって」
「だって、何で私もお前の名前を知っているか分からないんだ。まぁ、幽霊だからということにでもしておこうか」
「…矛盾してるよ」
彼女のその言葉に呆れた溜息しか出てこない。
どうも彼女は自分に対して無頓着のようだ。
楽観的過ぎる。
「ところで枢木スザク」
「なに」
呼ばれた声に見上げれば彼女は心底不思議な表情を浮かべて言ってのけた。
「私は一体誰なんだ」
「うん、それはこっちの台詞だよね」
どうやら前途多難のようだった。
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