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スザルル 幼少
構造です。
・枢木家は代々皇族に仕える騎士家系
・スザクはブリタニアに住んでいる
・日本で枢木家は名家で今もちゃんと存在している
以上を踏まえた上でお読み下さい。
構造です。
・枢木家は代々皇族に仕える騎士家系
・スザクはブリタニアに住んでいる
・日本で枢木家は名家で今もちゃんと存在している
以上を踏まえた上でお読み下さい。
「ル、ルルーシュ…どうしたの?」
部屋の片隅で身体を丸めるルルーシュを疑問に思い、声をかける。
彼の相手をするよう言われ、此処に連れてこられたのだった。
自分が実家に戻っている間に何かあったのだろうか。
そう考えると、己の父が急に呼び戻されたことにも納得がいく。
「ルルーシュ」
再び声をかけると、焦点のあっていない瞳が向けられる。
小さく母上、と動かされる唇に、瞬時にマリアンヌ皇妃に何かあったのだということを悟った。
彼のこの態度とナナリーが傍にいないということで、少なからず彼女も危険にさらされたことが予想できる。
唐突に、不安に駆られた。
勿論、マリアンヌ皇妃や、ナナリーの安否も気がかりだったのは本当だ。
しかし、ルルーシュが、いつになく不安定な瞳を持った彼が心配だった。
気を許しているもの以外には滅多に感情を見せない彼だ。
おそらく、弱さを見せないように、他者の前では我慢し、その高いプライドのため、一人篭ってもひたすら涙を耐えてきたのだろう。
そんな彼の姿を思い浮かべ、ぼくは無性にかなしくなった。
「ルルーシュッ…」
「ス、ザクッ…」
冷え切った身体を温めるようにルルーシュを抱き込むと、今まで我慢してきたものが溢れ出したかのように彼のその紫の瞳から涙が流れた。
泣き叫ぶようなものでなく、はらはらと静かに涙を流すその様に、胸が締め付けられるようだった。
「スザクッ…母上がっ」
「…うんっ」
「母上…がっ、殺され、た…!」
「うん…っ」
その言葉に優しかったマリアンヌ皇妃の姿が目に浮かぶ。
ぼくにも優しくしてくれた彼女は本当の母親のように温かかった。
大切な、大好きな人だった。
ぼくの服を掴むルルーシュの指にさらに力が込められるのを感じ、ぼくも彼をさらに強く抱きしめる。
「守れなかったっ、母上も…っ、ナナリーだって、ぼくがもっとしっかりしていればっ…あんなっ怪我をしなくて、恐い目にあわせなくてすんだのにっ、ぼくが、ぼく、ぼくの、せいでっ」
「違う…っ、違うよ、ルルーシュ!君のせいなんかじゃないっ。君はっ、ぼくらはどうしようもなかったんだ。だって…、ぼくらは」
まだ何も出来ない子供だ。
唇を噛み締める。
口の中に鉄の味が広がった。
ぼくだって守れなかった。
マリアンヌ皇妃を、ナナリーを、…ルルーシュを。
傍にいてやることさえ出来なかった。
歯痒くて仕方がなくて、己の力のなさに失望した。
どれくらい経っただろう。
ふっとルルーシュが顔を上げた。
ぼくの瞳と、彼の紫電が重なり合う。
先ほどの縋るようなものでも、絶望しきったものでもなく、それは、何かを決心したような、そんな強い光が宿っていた。
「スザク、スザク…ぼくは強くなる。今度こそナナリーを守れるように」
強くなる。
微かに震えながらも、ぼくの手を握り締めながらそう言い切った彼をどうしようもなく愛しく、大切だと、そう想った。
彼の真っ白な手を握り返しながら、ぼくは誓う。
「ぼくも…強くなるよ。ルルーシュ」
君を守れるように。
君が妹を守るならぼくは妹を守る君を守ろう。
守っていこう。
そう決意したあの幼き日。
ぼくは君に恋をした。
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