届かない、声

スザ→ルル　　死にネタ

届かない、声






不思議な色をした紫の瞳が
さらさらと、風に靡く少し長めの、黒髪が
薄くて、淡く色づく小さな唇が


大切だった


透けるような白い肌も
すらりと長い手足も
何もかも、全てが
全てが


愛おしかった


怒りに頬を染める姿が
仕方ないなって、眉を下げて笑う姿が
呆れたような、それでも優しさを含んだ視線が


好きだった
大好きだった
ずっと、ずっとずっと
愛してたんだ


もう二度と君を失わないように守ろうと
守っていこうと
守って、みせると
何度も、何度も何度も誓ったのに



なのに、



「どうして、俺は…っ」



白く、冷たい君を抱いてるんだろう



「ルルーシュ…っ」






白を纏う少年の悲痛な叫び声は、血塗れた漆黒の少年に、届くことは永遠になかった。